第202回
9月20日(金)18時45分開演


渡辺孝太郎(ピアノ)

スクリャービン作曲

ピアノ・ソナタ 第5番 作品53

練習曲 作品2-1 嬰ハ短調
    作品8-2 嬰へ短調
    作品8-3 ロ短調
    作品42-4 嬰ヘ長調
    作品42-5 嬰ハ短調
    作品42-3 嬰ヘ長調
    作品65-1
    作品65-2
    作品65-3

――休憩――

前奏曲 作品56-1 変ホ長調
    作品48-2 ハ長調
    作品48-3 変ニ長調
    作品48-4 ハ長調
    作品49-2 ヘ長調
    作品51-2 イ短調
    作品59-2
    作品67-1

ピアノ・ソナタ 第9番 作品68 「黒ミサ」



 この度はこのようなすばらしい演奏の機会をいただき、大変嬉しく、また感謝の気持ちでいっぱいです。精魂を込めた演奏をしたいと思います。
 今回のプログラムはオール・スクリャービンで構成しました。スクリャービンは私にとって、とても気持ちの入りやすい作曲家だと感じています。スクリャービンの作風は、はじめはショパン風のロマン的な要素が強いですが、だんだんと神秘主義思想に傾倒し、従来の音楽理論から抜け出して独自の世界観を展開するようになります。特に後期の作品は理解されづらい側面も持つ作曲家だと思います。しかし、まさに神秘的で、多彩で純粋で自分に正直な感じのするところが、私がスクリャービンのとても好きなところです。
 前半では中期の傑作のひとつである第5番のソナタと、全時期において作曲され、作風の変遷が感じられる練習曲から演奏します。後半では、これも生涯を通して書き続けた題材である前奏曲の中から、中期〜後期の作品を選曲し、後期の傑作である第9番のソナタへと一つの神秘的なストーリーのように、切れ目なく演奏したいと思います。
 日ごろから目に見えないことや気持ちというのはとても大事なことだな、と思います。私自身が音楽会を聴いていても思うことですが、さまざまな気持ちや感情を、音楽を通して演奏者と聴衆が共有できたらそれ以上に幸いなことはありません。そのような音楽会を目指して、精一杯演奏したいと思います。



1983年、東京都大田区に生まれ、8歳よりピアノをはじめる。
2001年、武蔵野音楽大学に入学。
2003年、同大学における「ピアノ専攻学生によるコンサート」に出演。第20回日本ピアノ教育連盟オーディション奨励賞。
2005年、同大学を卒業。卒業演奏会に出演。同年、桐朋学園大学院大学に入学。富山市のオーバード・ホールにおける「協奏曲の夕べ」で黒岩英臣指揮、桐朋アカデミー・オーケストラとピアノ協奏曲を共演。在学中、ソロリサイタルの他、室内楽リサイタルに多数出演。
2007年、同大学院大学を修了。
2009年、第7回かずさアカデミア音楽コンクール入選。
2011年、第16回JILA音楽コンクールピアノ部門第1位。第12回北関東ピアノコンクール一般Sの部第1位、併せて最優秀賞、朝日新聞社賞。
2012年、すみだトリフォニーホール小ホールにおいてソロリサイタルを開催。第4回野島稔・よこすかピアノコンクール第1位。横須賀市の横須賀芸術劇場における「クラシック名曲集」で大友直人指揮、東京交響楽団とピアノ協奏曲を共演。 これまでにピアノを建部美帆、重松聡、B・シキ、三上桂子、野島稔の各氏に師事。また室内楽を岩崎洸、岩崎淑、藤原浜雄、飯沼信義の各氏に師事。