第245回
2017年6月27日(火)18時45分開演

小森野枝(ピアノ)


ベートーヴェン   ソナタ第30番ホ長調Op.109
シューマン     幻想曲ハ長調Op.17
武満徹       雨の樹素描 II ~オリヴィエ・メシアンの追憶に~
ラヴェル      夜のガスパール



今回が初めてのソロリサイタルになります。ご縁を繋げてくださった、私の師である練木繁夫先生に深く感謝しております。
前半に演奏しますベートーヴェンのソナタ第30番とシューマンの「幻想曲」は、どちらも作曲者自身の大切な人への想いが込められている作品です。 「後期三大ソナタ」の1つであるこの曲を書いていた頃のベートーヴェンは、難聴がかなり進んでいた時期でした。第3楽章終盤の長いトリルからは、鍵盤の蓋に噛み付いてまで振動で音を感じようとしながら作曲していたいうベートーヴェンの様子がいつも心に思い浮かびます。
シューマンの「幻想曲」は、後に妻となるクララとの結婚をクララの父に猛反対され裁判にまでもつれ込んでいた時期に書かれ、彼もまた人生でとても辛い時期でした。 「クララを失った呻きに突き動かされて書いた」とシューマン自身が語っており、全編を通してクララへの想いが溢れている曲です。
また、どちらの曲にもベートーヴェンの歌曲集「遥かなる恋人に」からの引用があります。
後半はラヴェル作曲の「夜のガスパール」をメインにお届けします。このタイトルは、元々ベルトランという詩人が書いた詩集の名前で、そこから三編にラヴェルが音の世界を付けました。 当時最も技術的に演奏困難とされていた「イスラメイを超える曲を」と意気込んでラヴェルが書いたという、超絶技巧を要する第3曲「スカルボ」がとても有名ですが、人間を誘惑する水の精を描いた第1曲「オンディーヌ」、鳴り響く鐘と死刑台の風景を怖いほど不気味に描いた第2曲「絞首台」も、詩の情景が浮かび上がる魅力的な作品です。
ぜひ、たくさんの方に聴きにいらして頂けると幸いです。よろしくお願い致します。



小森野枝(ピアノ)
愛知県出身。3歳からピアノを始め、幼い頃より多くのコンクールで入賞。
近年は、2010年度岐阜国際音楽祭コンクール 高校の部第1位及びグランプリ、県知事賞。
2011年 東京ピアノコンクール 高校の部第1位及びグランプリ。
2011年 パリ・エコールノルマル音楽院のディプロムを審査員満場一致の首席で取得し、審査員賞受賞。
2012年 横浜国際音楽コンクール ピアノ協奏曲部門第1位。
2012年度ショパン国際ピアノコンクール in ASIA 大学の部 アジア大会銀賞。
2014年 日本クラシック音楽コンクール 大学の部全国大会最高位。
2016年 刈谷国際音楽コンクール 一般の部グランプリ、市長賞、聴衆賞。
2016年 Concours international de piano de CHATOU(フランス)第3位、prix TAKEMITSUなど。

福岡朝子、渡辺泉、武田真理、阿部美果子、中沖玲子の各氏に師事。
桐朋女子高等学校音楽科、桐朋学園大学音楽学部を卒業。同大学研究科修了。現在、同大学院 修士課程1年に在籍し、練木繁夫氏に師事。 高校大学在学中・卒業時にStudents' concert 、卒業演奏会、室内楽演奏会など学内選抜演奏会に多数出演。
ソリストとして3度セントラル愛知交響楽団と共演した他、文化庁委託事業 新進演奏家育成プロジェクトにおいて、梅田俊明氏 指揮 / 名古屋フィルハーモニー交響楽団と共演。第37回読売中部新人演奏会出演。